国家間の戦争と個人の関係を強く問いかける作品。その原作は、既にベストセラーにもなっているので、ストーリーは人口に膾炙している。
市立図書館から借りて、自宅にて鑑賞。まず、驚いたのはロケ現場が北海道各地、ということ。
撮影技術によることは否めないにしても、とても日本で撮影したとは感じられなかった。
おそらく現在の北海道では、同じ景色にはならないだとろうから、その意味では貴重な映像ともいえる。
映画は、原作に忠実に製作されており、原作で感じた「国家と個人」や「人間の尊厳」といったテーマに映画でも同様に違和感なく受け入れることができた。
仲代達矢演じる主人公・梶は、理想主義者であることを止めないで、厳しい現実に立ち向かう。ややもすれば、甘ったるい優等生的な話になるところを原作に忠実に、梶に過酷な試練をあたえる。これこそ、「四面楚歌」の状態だ。
権力を持つものが、持たざるものから搾取する。ある意味、これは人類史の縮図では……。
まだ5部・6部は未鑑賞であるが、一先ず、これまでの感想、である。