木曜日、祇園祭の宵山に連れ合いと共に行ってまいりました。毎年のことですが、街は暑かった!
特に、人気の鉾の周囲は見学の方々の数が半端ではなかった。
さらに、屋台では、お好み焼き・たこ焼き・唐揚げ・串焼き等々、プロパンガスの火による熱が、これまた凄かった。
ということで、今年はいわゆる人気のある鉾は「長刀鉾」のみ見る。と言っても、立ち止まって見ることはできません。山鉾を代表するものなので、外すわけにはいきません(苦笑)
長刀を鉾の頭上にいただいた雄姿は、やはり祇園祭の象徴の一つに相応しいです。
人ごみにもまれながら、烏丸通まで行き、そして凄い人出の中を南下。高辻通りを東に進み、ここからあまり有名ではない「鉾」や「山」をのんびり見て歩く。
まず、高辻通りを室町通りのところから北上。「白楽天山」へ。唐代の詩人・白楽天に因んだ「山」です。
そして、綾小路通りを西に進んで「綾傘鉾」に。大きな傘に特徴があります。
綾小路通りを西行して、「伯牙山」に。中国の周代、琴の名手・伯牙の故事に因んだ「山」。
さらに、西に進んで、「芦刈山」へ。この「山」は、世阿弥作と言われる謡曲「芦刈」に基づいたもの。特に、ここでは胴懸けに目がいきました。「豊公獅噛鳥獣文様 錦織」です。製作は、平成元年2年(1989,1990)と新しいのですが、文様の生き生きとした様に思わず見入ってしまいました。
油小路通りを下がって、「油天神山」。古くから町内に祀られていた天神に因んだ「山」。油小路通りにあるから「油天神山」だそうだ。
そして、また南下して「太子山」へ。この山は「聖徳太子」に因んだもの。
再び高辻通りに出る。途中、名も知らぬ路地を通って仏光寺通りにある「木賊山」へ。世阿弥作の謡曲「木賊」をもとにしたもの。
仏光寺通りを東に進み、新町通りを南下。「岩戸山」に向かう。この山は、鉾と間違うくらい豪華です。名から想像できるように、天の岩戸に因んだ神話から山の名がついています。
その後、再び高辻通りに戻り東行。河原町通りに出た時、たまたま市バスが来ていたので「渡りに舟」とばかりに乗車。帰宅しました。
昨年の宵山は、四条通の北側を中心に回ったので、今回は南側の「山」と「鉾」を見て回りました。
今年も元気に連れ合い共々、歩き回れたことを喜びたいですねえ(笑)
もし他府県の方が、祇園祭に来るなら、……。
「山」や「鉾」をじっくり見るなら、人出のまだ少ない昼間のうちのほうがいいです。
でも、暗がりに浮かぶ提灯の明かり。聞こえてくる祇園ばやしの音色。
全体を詳細に見ることはできなくても「山」や「鉾」の歴史や伝統の重みを感じることができます。
これぞ「祇園祭」という雰囲気を味わうことができるのは、やはり夜ですねえ。
周辺に屋台がなければ、もっといいのですが……(苦笑)